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【野々市】子どもたちと歩いた夜。—富奥虫送りの現場から

  • 執筆者の写真: 中村せせらぎ
    中村せせらぎ
  • 7月19日
  • 読了時間: 2分

 7月19日(土)、富奥地区で行われた虫送りに参加しました。日没前から太鼓の音が鳴り響き、子どもたちと大人たちが富奥公民館の広場をめざして集まります。太鼓の音に合わせて、火の粉が舞い、松明の炎が夜空を照らす。勇壮で、あたたかく、そして誇らしい文化の夜でした。

虫送りは、かつて農作物を荒らす害虫を追い払うために行われていた行事。今では、地域の子どもたちが大人とともに伝統を体験し、世代を超えてつながる文化継承の場となっています。富奥地区では、地域の心を灯す行事として大切にしています。平成25年に発行された虫送りの冊子には、こんな言葉が記されています:

「世の中がどんなに変わっても、当時の心を大切にして受け継いでいく」

この言葉の通り、虫送りは地域の誇りと未来へのメッセージを込めた行事です。子どもたちも太鼓を叩き、火の粉の中を歩く姿は、まさにその象徴でした。

 太鼓の音に合わせて、火の粉が舞い、松明の炎が夜空を照らす。私も腕に火の粉を浴びながら、地域の皆さんとともに歩きました。勇壮で、あたたかく、そして誇らしい文化の夜でした。火の粉が舞う中でも、消防団の方々が火のまわりに立ち、安全に配慮されていたことが印象的でした。参加者が安心して行事を楽しめるよう、見えないところで支えてくださる皆さんの存在に、心から感謝です。

虫送りのような伝統行事は、「文化保存」だけでなく、地域のつながりを育てる力があります。子どもたちが地域の歴史に触れ、体験を通じて誇りを持つこと。それは、まちづくりの土台にもなります。

 今後、野々市市でもこうした文化行事を教育・福祉・観光と連携させながら、より多くの市民が関われる仕組みづくりを進めていきたいと思います。

火の粉を浴びながら歩いた虫送りの夜。そこには、地域の人々の思いと、未来への灯火がありました。文化は「守る」だけでなく、「灯す」もの。その灯りを、これからも絶やさずつないでいきたいと思います。


 
 
 

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