【野々市】ゴーヤの花咲く朝に~畑と、子どもたちの居場所のこと
- 中村せせらぎ
- 4 日前
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8月16日(土)昨日、視察が無事に修了しました。今朝は久しぶりに畑へ。生ごみをたい肥にしようと、土に埋めてきました。朝8時過ぎで既に陽射しは強く、空気も熱を帯びています。
まぶしい光の中、ふと隣の畑に目をやると、ゴーヤの黄色い花が咲いていました。棚仕立てにされた蔓からは、まるで藤棚のように実がぶら下がり、風に揺れていました。
ゴーヤは沖縄の夏野菜として知られていますが、実はその起源はインドや東南アジアの熱帯地域。15世紀頃に中国へ渡り、16世紀末には琉球王国(現在の沖縄)へ。そして江戸時代には日本本土にも伝わったとされています。中国語で「苦瓜(クーグア)」と呼ばれていたものが、沖縄で「ゴーヤー」と呼ばれ、1990年代の沖縄料理ブームをきっかけに全国に広まりました。
この苦味のある野菜は、夏バテ予防や血糖値の調整にも効果があるとされ、「モモルデシン」という成分が胃腸を整える働きを持っています。ビタミンCも豊富で、加熱しても壊れにくいという特性があるのも嬉しいところです。
私は、頂いたゴーヤを「ゴーヤチャンプルー」や「無限ゴーヤ」にして楽しんでいますが、知人は「キーマゴーヤカレー」に挑戦していました。苦味をスパイスと合わせると、意外なほど深みが出るそうで、カレーの写真も送ってくれました。ゴーヤは、調理法次第で驚くほど表情を変える野菜です。
ゴーヤの花を見ながら、ふと考えました。苦味を持つ野菜が、夏の身体を整える知恵として受け継がれてきたこと。それぞれの特色を活かすことができれば、苦味も魅力になる——そんなことを思いました。
子どもたちも、みんなそれぞれ。川崎市の「子どもの権利に関する条例」第27条には、こう記されています: 「子どもには、ありのままの自分でいること、休息して自分を取り戻すこと、自由に遊び、若しくは活動すること又は安心して人間関係をつくり合うことができる場所(以下「居場所」という。)が大切であることを考慮し、市は、居場所についての考え方の普及並びに居場所の確保及びその存続に努めるものとする。」 ゴーヤの苦味も、子どもの揺らぎも、どちらも「そのままでいい」と受け止める社会でありたい。畑の風に吹かれながら、そんなことを考えた夏の朝でした。
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