【野々市】【金沢市】防災の視点から見つめる未来──避難区防災会と復興フォーラムに参加して
- 中村せせらぎ
- 6 日前
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5月17日(土)は、防災について深く考える一日となりました。
◆ 野々市明倫高等学校避難区防災会
午前中は、明倫高校避難区防災会に出席しました。今回は、ボーイスカウト石川県連盟・野々市第一団の防災士となった団員お二人が参加してくださり、今年9月28日(日)「野々市市総合防災訓練」に向けて、現状の備えの中で何が足りないかどんな訓練をすればよいかを一緒に検討しました。
ある町内会では、この防災会で話し合った内容を「防災情報」として住民に回覧しており、地域での共有と行動につながっていることに心強さを感じました。防災は「自分ごと」として考えることが何よりも大切です。小さな取り組みの積み重ねが、大きな命を守る備えになります。
◆ つながる未来フォーラム──能登半島地震からの復興を考える
午後からは、金沢港クルーズターミナルで開かれた「つながる未来フォーラム」に参加しました。テーマは「令和6年能登半島地震・豪雨災害からの復興を目指して」。地元で復興に向けた歩みを進めておられる方々の言葉には、現場の切実な思いがにじんでいました。
特に印象に残ったのは、輪島で被災された司法書士の方の話です。倒壊寸前の事務所から、専門のボランティアが顧客データを救出してくれたおかげで、避難先の金沢で業務を再開できたとのこと。「データが命をつないだ」実話に、備えの重要性を改めて感じさせられました。
また、北陸学院大学の田中純一教授は「阪神・淡路、東日本、熊本と繰り返してきたにもかかわらず、高齢者や障害者への配慮は未だに不十分だ」と厳しく指摘されました。能登の方々が「今も能登で暮らしたい」と願っているにもかかわらず、将来の見通しが立たない現状に、私たちが何をすべきか、改めて問い直す必要があります。
◆ 日本の三大震災(要約)
ここで、近年30年における日本の三大震災を簡単に振り返っておきます。
阪神・淡路大震災(1995年) 都市直下型地震で神戸を中心に甚大な被害。死者約6,400人。
東日本大震災(2011年) M9.0の巨大地震と津波、原発事故の複合災害。死者・行方不明者約22,000人以上。
熊本地震(2016年) 短期間に前震・本震が発生し、住宅倒壊や土砂崩れが相次ぐ。死者約270人。
そして私たちは今、「令和6年能登半島地震(2024年)」という新たな災害の只中にあります。過去から何を学び、未来へどう備えるか。防災会長としても、市議としても、「地域で支え合う力」「一人ひとりができる備え」の重要性を伝え続けていきたいと思います。
◆ 花の力に癒されて
フォーラムの後には、「石川四季の花 花展」に立ち寄り、嵯峨御流の大作など心のこもった作品に触れて、少し心を緩めることができました。どんなときでも「備え」と「支え合い」を忘れずに。未来をつくるのは、私たち一人ひとりの行動です。引き続き、地域と共に歩んでまいります。
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