ひきこもりとは、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」をいいます。
2023年3月、内閣府は「こども・若者の意識と生活に関する調査」結果で、「引きこもり推計146万人(15~64歳)」という数字を算出しました。2019年に同様の調査では、推計115万人(15~64歳)、わずか4年で30万人も引きこもりが増えたことになります。
ひきこもりの人や家族の支援のため、厚生労働省が自治体向けに初めて策定する指針の骨子が 今回分かりました。
指針の名称は「ひきこもりハンドブック~寄り添うための羅針盤」。ひきこもりは生活困窮やいじめ、リストラといった各種の問題から身を守ろうとして、誰にでも起こり得る社会全体の課題だと指摘。「人としての尊厳」を守り、本人の視点に立った対応を求めている。支援のポイントを盛り込み、2024年度中に完成させた上で、全国の相談窓口で活用してもらう。
近年、長期のひきこもりによって80代の親と50代の子が孤立する「8050問題」が深刻化。当事者・自治体など色々な要因で支援が途絶えるケースが少なくありません。
厚労省研究班が2010年に作成した精神疾患や早期受診に関するガイドラインを用いていますが、より実態に即した統一的な指針が必要と判断しています
骨子は、当事者団体、家族会、福祉や医療関係者、有識者からなる検討会がまとめた。全市区町村へのアンケートで寄せられた支援の実例や意見も加えています。
今後、相談からの流れ、アウトリーチ(訪問支援)、他機関との連携など具体的なポイントを盛り込み、指針を完成させてことになります。
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